今日も何の変わりもなく微振動を続けるところ天の助。
「なぁ」
「ん?何??」
声をかけられて振り向いた少女、ビュティに、その喋るところてんはため息混じりに言った。
「そろそろ・・・・・決着つけなきゃな?」
「ええ!?何の!!?」
全日本主食決定戦
「食品王の座は俺のもんだああああああああああ!!!!」
「やっぱりそれか!!ていうか全日本って図々し過ぎるだろーーー!!!!」
「パン色に染まれぇぇぇぇぇ!!!」
「ボーボボさんもエントリーするんですか!?」
「YES!!!」
ところてんに叫ぶビュティに、ボーボボ(パン化)に目を丸くするヘッポコ丸、そしてなぜか送られる盛大な拍手。
特設会場はどこぞの見晴らしのよい丘に設置されている。
野外ライブのごとく並べられた長イスは森の動物達でいっぱいだった。
放送器具も充実している。
大きなスピーカーに繋げられたマイクは、「解説・実況席」と銘打たれたテーブルに座る三人、ビュティ、ヘッポコ丸、破天荒に振り分けられている。
派手な看板を背景としたエントリー席では、ところ天の助とボーボボがマイクパフォーマンスに熱中していた。
そうこう言う間に、次の挑戦者が会場のソデから登場する。
「みんなに田楽を喰わせるのらーーー」
「田楽マンまで・・・・・・・・・」
「なんか、大体は予想できたかんじがするけどね・・・・・・」
早速疲れを感じ始めたヘッポコ丸に、いくばくか落ち着いたビュティが答える。
「まぁいっか、たまにはこんなのも。ここのところ戦ってばっかりだったし」
「う・・・・・・うん、そうだな」
少女の意外な言葉に、ヘッポコ丸は頷いた。彼自身としては少しでも多くの実戦経験を積みたいところなのだが、彼女も結構楽しそうだから、と思
い直して。
それとは正反対に、破天荒は実況席に足を乗せて文句を言っている。
「ったく・・・かったりぃな。こんな馬鹿やって俺に何の徳があるってんだよ」
「あ、破天荒さん、どこ行くの?」
四人目のエントリーが登場する直前、破天荒は立ち上がった。あわててビュティが言葉をかける。
「その辺ブラブラしてくる。おいヘッポコ丸、実況とか俺の代わりにやっとけよ」
「は!?何で俺が・・・!!」
直後。エントリー四人目が高らかに叫んだ。
「今の日本を潤す主食はコーラだぁぁーーーーーッッッ!!!!!」
「ここで現れたのは超優勝候補の首領パッチおやびんだ!もうむしろ優勝決定だ主食はコーラだやっぱりおやびんは最高だぁぁぁぁぁぁーーーーッッ実況の破天荒でェっす!!!」
「実況になっちゃったーーーー!!!」
感涙しつつマイクにシャウトする破天荒にビュティが律儀につっこんだ。
一方、機関銃の弾のごとくコーラを体中に巻きつけて登場した首領パッチは、あなたのハートを狙い撃ちVv的なポーズで宣言する。
「もう主食は炭水化物とは言わせない!!!これからは糖の時代さ!俺はこのコーラで・・・・少なくともところてんには勝ってみせるぜ!!!」
「何おぅ!?」
「謙虚だ、意外と・・・・」
「うおおおおおおおっ!!おやびんセ−クスィーー!!!最高ーーーーッ!!!」
「セクシー!?」
(何て偏った実況・・・・・ていうか良いんだろうか破天荒が実況で・・・・・首領パッチが優勝した瞬間何回おやびん最高って言うのか気になるところではあるが・・・・・・)
火花を散らす天の助と首領パッチ。つっこみに忙しいビュティと何かが全開になった破天荒。そして心密かに今後の進行に不安を覚えるヘッポコ丸。
「フフフ・・・僕を忘れちゃいけませんよ、先輩」
「なにぃ!!?」
五人目のエントリー者が現れた。
ビュティが青ざめ、ヒマそうなボーボボ(パン化)がちぎったミミを食べ、ヘッポコ丸が思わず胸元を両手で隠す。
五人目はお米真拳の使い手、ライスであった。
「「出たな変態!!!」」
「やだなぁ、まだディナータイムじゃないんだから安心してよ。僕は主食決定戦に米代表としてエントリーするために来たんだ」
「なぁんだ、それなら安心・・・・・」
「今夜のディナータイムをお楽しみに☆」
「できねーーーーー!!!」
意味深なウインクをするライスに、ヘッポコ丸が距離をとりつつ叫んだ。
「えーっと・・・・とりあえず、エントリーはこれで全員みたいですね、破天荒さん」
「最後のあいつ、誰?おやびんを先輩だなんて気安く・・・・・」
「米とパンツと責め苦をこよなく愛する変質者、ライス」
至極冷静にビュティがライスを扱き下ろす。その言葉を聞いて破天荒の顔色が変わった。
「ん何ぃ!!?あいつおやびんの精神超越的聖域(パンツ)が目的か!!?」
「知りません・・・・・」
「おやびーん!!コテンパンにしちゃってください!!それはもう体中の軟骨という軟骨をねじ曲げてやってください!!!」
「怖いぞ!!?」
「ふっ、コーラがお米に勝てると思っているのかい?」
「うぬぼれんな、ライス!俺は味噌汁にコーラを入れたものをねこまんまと呼ぶぜ!!」
「意味分かんないよ!ていうか首領パッチ君今までそんなの食べてなかったでしょ!!?」
「くっ・・・・・できる」
「何で!!?」
「うるぁーーーっ時代はトーストだぁぁぁぁぁッ!!」
「うわああああああボーボボさんがこんがりきつね色に焼けてるーーー!!!」
「皆に田楽を喰わせるのらー」
「しかもミミがきちんと取り除かれてるーーー!!!」
「六枚切りじゃぁぁぁぁぁぁぁッッ!!!!」
「増えたーーーーーーーー!!!!」
「しかも卵コーラ!カレーコーラ!!ラーメンには半コーラ付き!!!」
「しまった、確かに語呂がいい!!!」
「そういう基準なの!!?」
「皆に田楽を喰わせるのらー」
「ざまぁみやがれ米野郎!!おやびんの勝ちだ!!!所詮米は単品では何もできねぇんだよ!」
「そうかな?では先輩、雑炊はどうするんです!!?」
「雑ちくわだぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「品が変わったーーーーーーー!!!!」
「混雑する戦線の中、勝利を手にする日本一の食品はどれだ!?次回に続く!!!」
「なぜか天の助がしめたーーーーーーー!!!!!!」
続く
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やっちゃった。ものっそ下らないことやっちゃった。
割と前(旧サイト時代)に書き上げた突発ギャグです。
文字みにくいし。
ていうかみんなキャラちゃうし。
なんなんだ最後のセリフの応酬は。
精進します。
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